「Drive your career or someone drive。自分自身のキャリアは自分自身で設計しよう。設計するためには、『考える』ということが重要」、この主張が中川氏の90分間の講義の中核だった。キャリアをデザインするとは?人生の節目をどう考えていくべきなのか?

 

 

中川氏は、現在、立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の教授でありながら、Barack株式会社 代表取締役社長としても活躍されている。30年近く日米企業で人事部門ジェネラリストを経験し、人事部長としての経験も豊富だ。「人事」を軸に中川氏は、キャリアを築き上げてきた。

 

なぜ、人事で活躍されていた中川氏が、現在教授をやられているのか。

「外資系企業の人事制度は、本国で決定した人事制度を日本でも展開するように本国から命令がくる。当時、なぜこの制度をいま採用しなければならないのか、理解できない時が多々あった。この疑問を解決するために、もっと勉強しようと思った」と語る中川氏は、仕事、子育てを両立させながら、夜間の大学院で経営、人事の勉学に励んだそうだ。「勉強してみると、俯瞰的にモノゴトを捉えられるようになり、仕事もより一層楽しくなった。やってみるとアカデミックなことが好きであることにも気付け、今思うと私にとっての人生の節目だった」と当時を振り返る。

 

 

自分で感じた「なぜ」を追求する、考える。キャリアを築く上で、間違いなく大切になっていく要素だろう。

講義中に行われたワークショップ「Appriciate Interview」で、学生たちは、このなぜを追求すること、考えることを少しばかり訓練した。「なぜ大学で勉強したい、しているのか?」、「なぜ大学での勉強が生涯にわたって重要になるのか?」、「なぜ就職するのか?」を徹底的に考え、パートナーと発表し合った。

 

 

最後に、女性の活躍やキャリアにつても研究され、自身も第一子を出産した時に退職した経験を持つ中川氏に女子学生から質問が飛ぶ。

「出産・子育てのために育休や退職をしてしまい、再び社会に戻るとなった時に経営学部の自分は、看護師なら看護師の資格、教員なら教員の資格というような明確な資格がないので本当に社会に戻れるのか不安だ」という質問だ。

 

中川氏が学生たちへの最後のメッセージを込めて、この質問に答える。

「今ある資格が5年後、10年後に本当に役に立つ資格なのか。例えば、簿記の2級。私も持っているが、今はクラウドで簡単に、しかも自動で計算できてしまう。別に簿記の資格がなくても経理の仕事はできる世の中。そうなった時に、ビジネスの世界は、資格云々より、『行動特性』や『考え方』が何にも変えがたい資格、スキルになるはずだ。出身大学名が判断基準じゃない、『やる気』と『心構え』が大切。」

ビジネスの世界で、さらに人事をやられていた中川氏の言葉にはとてつもない説得力があった。AI、ロボットができる仕事はそれらに任せ、人間はより「人間力」を磨き、必要とされる人材になっていくべきなのだろう。

(文・堀内恵悟)

 

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