GAISHIKEI LEADERSのメンバーよる「ワーキングライフ講座」、第6回目となる今回は、株式会社プロティア・ジャパン ファイナンス シニアヴァイスプレジデントの郡家孝之氏が登壇した。


 

「天職」、その人の天性に最も合った職業。働く者であるならば、誰しもが自分の天職を見つけたいと思い、天職で働きたいと思っているだろう。就活を目の前にし、自分にあった仕事とは何なのか、本気で考える時期を迎える大学生。そんな大学生に向けて、今回は、株式会社プロティア・ジャパン ファイナンス シニアヴァイスプレジデントの郡家孝之氏が、「自分の天職の見つけ方」について自身の経験から学生たちにアドバイスを送る。

 

 

米国カンザス州ウィチタ州立大学卒業後、日本IBMにシステムエンジニアとして入社。その後、IBMアジア・パシフィックの財務計画チームのアナリスト経験を経て、大型アウトソーシング案件の分析にて実績を残す。 2006年にUSCPA取得。 その後、アクセンチュアに転職し、マネージャとして財務分析において腕を振るった後、モトローラ・モビリティ・ジャパンにてファイナンシャル・コントローラーとして就業。その後、ファッション雑誌VOGUE Japanで知られるコンデナスト・ジャパンでファイナンス・ディレクターを務めた後、エクスペリアン・ジャパンにてCFOとして3年間活躍。 今年4月よりプロティア・ジャパンにファイナンス・シニアバイスプレジデントとして就任。ファイナンスを軸に活躍する郡家氏が考える天職の見つけ方とは?

 

 

「まず天職を見つけるにあたって、自分が得意じゃない仕事を選択すると、成功しにくいし、苦しい思いをする。What you are good at、何が得意で得意じゃないかを第一に自分自身で把握する必要がある。そして次に、What you love。好きなことを仕事にしよう」と学生に語り始める郡家氏。

「好きなことを仕事にする?仕事と自分の好きなことはイコールにならない、と皆さんの親御さんは言うかもしれない。しかし時代は変わり、今私たちはモチベーション3.0の時代を生きている。簡単に言ってしまえば、モチベーション1.0は縄文時代のような『生きること』が最大のモチベーションであり、モチベーション2.0の時代は『お金』がモチベーションであった。嫌な仕事でもお金のために頑張れる、おそらく皆さんの親御さんはこの時代ではないだろうか。しかし、今は多くの人がやりがいや生きがいをモチベーションにしているし、そのようにしなければならない時代でもある」とダニエル・ピンク氏の著書「モチベーション3.0 持続する『やる気!』をいかに引き出すか」についても郡家氏がわかりやすく解説していく。

「得意なこと」、「好きなこと」、さらに「世の中が必要としている」をする事が求められる。この3つが結果として「お金になる」ということに繋がる。この4つを郡家氏は、わかりやすく図を引用して説明する。

 

 

「この『得意なこと』、『好きなこと』、『必要とされること』、『お金になること』の真ん中に、『Ikigai』という文字がある。私はこのIkigaiが、『天職』だと思っている」

自分の得意な事、そして好きな事、さらに社会から必要とされることを仕事とし、お金を生み出す職業。確かに言われてみれば誰しもがこの天職で仕事をしたいと思うであろう。しかし、まだ経験が少なく、何が得意で、何が好きかもわかっているようでわかっていないような時期が、大学4年間である。

 

郡家氏は続ける。

「自分にあっている、あっていない、得意不得意を当然理解する必要があるが、これは教室の中で見つかることでもない。様々なことにチャレンジできる学生時代だからこそ、様々なことにチャレンジし、自分自身を理解して欲しい。意外な自分の一面に気付ける時もある」という郡家氏。郡家氏自身、大学時代はファイナンスの授業が大の苦手だったようだが、数字を分析するということのリアルを社会に出て知り、アクションした結果、現在ファイナンスが郡家氏の天職となっている。

 

さらに、郡家氏は「計画的偶発的理論」を紹介する。

「幸運を掴んでいる人にどのような人が多いのか、データを集め、分析すると以下の5つが当てはまった。curiosity(好奇心)、persistence(失敗してもチャレンジを続ける持続性)、flexibility(柔軟性)、optimism(楽観主義)、risk-taking(冒険性)の5つだ。皆さんはどうだろうか?」

 

 

「ぜひ皆さんも学生のうちにチャレンジして、幸運を掴み、天職を見つけて欲しい。まだまだ皆さんには可能性がある。リスクを取らない事が一番のリスクだ。」

一度きりの人生、改めて自分が何のために生き、何のために働き、何を達成したいのか、深く考えさせられる90分になった。最後の一言「リスクを取らない事が一番のリスクだ」という言葉が、自身の将来に対し不安を抱える学生たちにとって大きな後押しの一言になったのではないだろうか。アクションしなければ何も始まらないのだ。

(文・堀内恵悟)

 

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